日本浪漫学会解説版 ジュン葉山コンサート「歌は時代の贈り物」の内容について会長濱野成秋の時代考証 ○印 クリック

JUN HAYAMA

ジュン葉山コンサート
テーマ:「歌は時代の贈り物」
日本浪漫学会解説版
会長 濱野成秋

日時:2026年1月22日()15:30開場16:00開演
会場:逗子文化プラザさざなみホール
出演:ジュン葉山、平野ユキノリ 山下優樹
作詞・プロデューサー・時代考証:濱野成秋(橘かほり)
今回のテーマ:「歌は時代の贈物」

日本浪漫学会からの前口上 みなさま、本日はようこそ。これは当日、会場で配るプログラムとは別角度から書いています。
学会もクリエーターを主体とする生き血の通ったタッチで強調。歌の歴史が持つ重さは時代の変遷と共に益々人の心に遺ります。永遠の「心の歴史」になって。
私どもでもそれを意識して新作を発表し続け、歴史的歌謡としてYouTubeに再三登場、気炎を吐いています。これも皆様方のご支援の賜物です。

         2026年 正月吉日 日本浪漫学会会長 濱野成秋

≪プログラム≫

第一部 現代から一世紀前に

 今からちょうど100年前、ヘミングウエイの『日はまた昇る』が登場。ハードボイルド小説の幕開け。その前年に出たフィッツジェラルドの『偉大なるギャッツビー』で浮かれたフラッパーたちのチャールストン・ダンスのさ中、わが国は関東大震災の後遺症の中、活路を満州国建設へ。その時代にタイムスリップする前に先ずは現在の渋谷から。
★関東大震災は日本経済の破綻に結びつき、アメリカは東欧と南欧からの貧乏難民を抱えて混沌状態。そこへ大恐慌が。ドイツから米ドル引揚げた結果、ドイツは物価高でドン底生活。国民はナチ流の積極策に期待。武力化が沸騰しポーランド攻めに。この動きはプログラムに書いておりませんから予備知識としてご案内。今も世界経済が瓦解すると侵略戦争がまた起きる可能性がある…危ない。

№1「どじょっこふなっこ」作詞:濱野成秋、作曲:ジュン葉山

 同名の童謡は秋田の産。小川の生き物になって語る“人間界vs.自然界”。そこでは鬼っ子役の幼馴染の男女が東京に。仲間の結婚披露宴で歌えとなって目覚める「銀恋」ならぬ古里の自然界。渋谷の雑踏に生きる秋田のどじょっこたちは…
★東北からの中卒者たちは「金の卵」と呼ばれ、「若い根っこの会」が何百と生まれた。その世代、今や終活時代にて。かつての、努力、努力の若者たちだ。その人生を筆者は永遠に記憶に留めたい。健全な、努力で築く愛は永遠なり。浪漫なり。

№2「別れのブルース」(1937)作詞:藤浦洸 作曲:服部良一 歌唱:ジュン葉山。

 淡谷のり子が唄うと絶妙。外地で大流行。軍部は苦い顔。淡谷さん、数年後、特攻隊員の公務慰問で、歌の途中でも敬礼してゼロ戦に乗って去る若者を視て泣きながら歌う。上官も泣いている。送る女学生たちも涙、涙。
★戦後、歌手の渡辺はま子は公務慰問を続け、謂われなく戦犯とされた多くの外地留め置き兵士の釈放を願って母の心を歌う「ああモンテンルパの夜は更けて」を唄い、結果、フィリピンのモンテンルパ刑務所に収監されていた108名のBC級日本兵戦犯が全員特赦で帰国できたという奇跡が起こったことを忘れてはならない。
「日本の土を踏むまでは…」と歌は結ぶ。この愛もまた浪漫なり。

№3「なぎさ橋ブルース」(2024)作詞:濱野成秋(橘かほり) 作曲:ジュン葉山。

 時代は現代へ。別れは辛い。場所は逗子のなぎさ橋。相手は妻子待つ家に。「もう帰って来ないでいいの」と、絶叫するヒロイン。自分はもう「からっぽの貝」みたいだと慨嘆。その心情、同情に余りある。筆者は女形筆名で書いたが、レリース後、このヒロイン可哀そうねの声しきり。結局続編を書くことに。

№4「御成町ブルース」(2024)作詞:濱野成秋(橘かほり)作曲:ジュン葉山。

 なぎさ橋で別れて十年後、場面は逗子から鎌倉駅江ノ電側の御成通りへ。余談になるがこの種の再会劇は江戸小唄にもある、「近くへ来たときゃ寄りゃしゃんせ、誰に気兼ねがエ、あらうかひな」と来るから、大人の恋は多分にふてぶてしい。20歳代の純情さは10年も経つとしたたかに。昔逢引の喫茶店にて待つ中年女。その心境や如何に…これまた現代という時代に「世代」の贈物である。
★なぎさ橋では償いの気持ちがあったが、御成り通りでは、その気持ちより、会いたい一途な気持ちで充満している。これも浪漫である。

№5「蘇州夜曲」(1940)作詞:西条八十、作曲:服部良一 歌唱:ジュン葉山。

 時代は真珠湾奇襲の前年。隣国との関係が複雑化の中のラブストーリー。蘇州は上海から簡単に行ける水の都。いまでも船を浮かべて春の宵を楽しむ。
★世に「うたかたの愛」というのがある。「泡沫」と書いて「うたかた」と読ませる。ボートに乗って漕ぐと「泡」ができる。が、すぐに壊れる。「愛」また同じ。この歌は中国のクーニャンと日本帝国の軍人さんとの愛の関係など、うたかたのように消えて当然、でも、でも、それが消えぬことを願って…という儚いラブソングである。これもまた浪漫である。

№6「春が来た変奏曲」 マンドリン演奏 平野ユキノリ

 本日は、春の訪れをひと足早く告げる曲「春が来た」を中野二郎の編曲でお届けします。中野は岡野貞一の同名原曲を、無伴奏で、マンドリン独奏曲として仕上げた。メロディの輪郭を保ちながら、音色やリズム、響きの重なりを変え、旋律の表情を広げる。変奏が進むほどに同じ歌が変わる面白さが窺える。きらめき、和音、余韻で終盤に。早春に相応しい春の気配がにじむ作品として独立感があります
★以上は奏者の平野ユキノリからの解説。平野君のマンドリンの妙味がこの編曲をどう表現するかが、聴きどころである。

№7「魔法かけてみよう!」 ジュン葉山作詞作曲 初演

 「テクマクマヤコン」と呪文を唱えると何にでも変身できた「ひみつのアッコちゃん」(赤塚不二夫原作 アニメは1969年~)は、当時の少女に大うけ、現代につながる魔法少女シリーズの元祖です。当時は私も魔法のコンパクトを親におねだりして買ってもらった少女の1人。でも大人になると、そんな夢や希望も忘れて毎日がmessyで…。いやまて、本当はもっとやりたいことがあったはず。自分を変えられるのは自分じゃないか? 人生、一度っきり。あの少女時代のワクワクを思い出し、ちょっと自分に魔法かけて出来たのがこの曲です。

Intermission(休憩15分。第2部:1655分~)

第二部 「昭和30年代の青春」

 「プティフルー」がやたら流行ったのもこの時代。商店街のスピーカーから毎日流れるポップスで歩く人々もウキウキ。まだCDはなく、LP全盛でテープレコーダーが一般化し、リール形式からカセット化し、それをポケットに。トランジスタ・ラジオが大流行するのもこの時代。カーステレオもカセットで。LPレコードをカセットテープにダビング。楽しくて楽しくての時代。

№8「学生時代」作詞作曲:平岡精二 歌唱:ジュン葉山

 ペギー葉山の持ち歌だから、青学の歌だとも言われるが、世間で良く歌われるが、青学ではそうでもない。筆者は15年間青学の夜間部でAmerican studiesを講義していた。ペギーさんもお元気でFiddler on the Roof再演で相談したり、チャペルで英文学科の学生諸君に誘われて御ミサに参列したり…想えば歌の文句通りの日々だったが…今、キャンパスに戻れば見知らぬ顔ばかり。教師時代も夢、夢…。
★儚きは時代の変貌か。これまた浪漫である。

№9「丘を越えて」古賀政男作曲

「イタリアン・メドレー」 マンドリン演奏 山下優樹

 本日はもうお一人、本邦マンドリン界の名手を紹介します。山下優樹君です。かれはこの春、明治大学の史学専攻学生として卒業します。今はその直前ですが、なんと古賀政男創設の栄えあるマンドリン倶楽部のコンサート・マスターでもあります。古賀メロディを弾かせれば、その情緒が切々と皆様の心に沁みわたります。★その山下君がイタリアの本場のメロディを奏でます。メドレーゆえ、何が織り込まれているか、どうぞ皆様、ああ懐かしやこの曲はとなることと存じます。これも浪漫です。

№10 マンドリン「春の海」

 宮城道雄作曲の「春の海」は琴と尺八ですが、それに挑戦するマンドリンが二つ。若者の心の息吹をお聞きください。陽春に贈る名曲。
「春の海 終日のたり のたりかな」与謝蕪村
★日本浪漫学会主要メンバー紹介
 さて毎回主役のジュン葉山君はピアノ、エレクトーン、シンセサイザーを操作して歌う、業界では稀有な存在で注目を集め、新曲も好評でCDになりました。平野君は昨年から公演で多忙を極め、方々で満席の盛況。山下君は栄誉ある明大マンドリン倶楽部のコンマスとして今春卒業。輝かしい若手のプロ・デビューです。どうぞみなさま、本年もよろしくご声援のほど、お願い申し上げます。

№11「尽くして拒んで泣きぬれて」続編新曲初演)濱野成秋作詞 ジュン葉山作曲 歌唱ジュン葉山

逗子の「なぎさ橋ブルース」で別れた二人が10年後、鎌倉の「御成町ブルース」で再会。だが世間の風当たりは冷たい。二人は、最果ての北国へ逃避行。みぞれ降る駅で待つヒロインの心境は…二人の愛は…
★Love and Death in American Literatureを書いたL.A.Fiedlerさんもよく言っておられたが、愛と死は一体で避けられぬ代物。生来虚弱な体質で育った筆者は父母の愛があったればこそ、未だに生を享受できている。やがて末路を迎えるが妻や子等がその死を悼むより、亡き父母が草葉の陰でさめざめと泣くのだろうと思うと申し訳ないと思い、體を大事にしている。死ねない。諸君らも體を大事にし給え。
これもまた浪漫である。

№12「ノストラダムスの魂」濱野成秋作詞 ジュン葉山作曲 歌唱ジュン葉山

橘かほり作詞の鬼気迫るfortune tellerの物語。諸君を幻想の世界にお連れする時空を飛翔する魂魄の詠歌。暗い宿命を打破するには、己が破戒僧に成らねばならない。古賀さんも服部さんも、その魂魄には神が宿り、歌の文句にもある「暗い運命にうらぶれ果てし身を」解き放ち、輝ける人生を築かれた。その立派さにジュンとかほりは二人の大先達にこの歌を捧げる。 YouTube

№13「もう一度直球勝負」(Call & Response)

これは自らを奮い立たせる女性の歌。世の男どもよ、女を甘く見るでない。おおこわ! ご存知か、フェミニズムという流行語は今に始まったことではない。明治30年代、平塚らいてうや『青鞜』の面々の主張でもある。

INFOMATION 次回のコンサート
日時:5月30日(土) 13:00 開場 13:30 開演
場所:鎌倉市生涯学習センター きらら鎌倉
ご予約とお問い合わせは下記まで:
ジュンミュージックオフィス 090-4822-0935
Email: [email protected]

=懇親会のお知らせ=
日時:2026年1月22日(木)
会場:逗子文化プラザさざなみホールコンサート終了後会場にて
参加費:2000円
予約先:090-4822‐0935
予約メール:[email protected]
ジュン・ミュージック・オフィス
日本浪漫学会後援
◎たのしい人生はこの春のこのイベントから。歌大好きの皆さまは全員、参加です。
◎「日本の浪漫」と題して、日本浪漫学会からステージにお誘いします。会場の皆さま、次々とお言葉やお歌をどうぞ。
◎では1月22日を楽しみに。

 

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